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7/31 礼拝メッセージ「終末の有様①」

 主イエス様はこの世界の終わりについて、偽預言者が出現し、戦争や暴動、地震や飢饉といった兆しが見えた時、具体的にどうすればいいのかを弟子たちに話されました。15節にはダニエルが預言していた憎むべき破壊者という言葉があります。これはダニエル書9:27に記されている言葉で、聖なる場所とは、エルサレムや神殿を指しています。事実エルサレムは西暦70年にローマ帝国によって滅ぼされました。イエス様はまず、切迫している危機について具体的に警告を発しています。山に逃げること、家財に気を取られず、早く逃げること、妊娠している人や乳飲み子がいる子どもがいる母親は不幸という言葉がそれでした。しかし、その警告は、単にエルサレムの滅亡を意味しているのではありません。それは、読者は悟れという言葉から分かります。この福音書を記したマタイは、この福音書を読むであろう人々に対して、ただエルサレム占領という出来事だけでなく、人類が直面するであろう世の終わりについて悟るように、この言葉を書き足しているのです。

29節以降には、その有様が記されています。「その苦難の日々の後、たちまち太陽は暗くなり、月は光を放たず…人の子が大いなる力と栄光を帯びて天の雲に乗って来るのを見る。」いったいこれがどのような現象なのか、それが何を指しているのか分かりません。しかし、一つ言えることは、全人類がこの大惨事の中で、人の子、つまりキリストが大いなる力と栄光を帯びて天の雲に乗って来るのを見るということです。そして、天使たちが、選ばれた人たちを四方から呼び集め、救われるのです。

 

 確かに私たちは終わりの時代を生きています。しかし恐れを抱きすぎる必要はないのです。聖書は、フィリピ4:4にあるように「主において常に喜びなさい。重ねて言います、喜びなさい」と私たちに伝えるのです。私たちはすでに主イエス様の十字架によって罪赦され、天のみ国の国籍をいただいているのです。