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1匹のヤモリ

 礼拝堂に1匹のヤモリを見つけました。ヤモリはトカゲと違ってどこか可愛さがあります。礼拝堂では餌になる虫もないだろうと思い、捕まえて逃がそうとしたのです。ヤモリに近づくと「オオイサンアリガトウ」と言ってヤモリは手の中に入るはずもなく、さっと逃げて隠れてしまいました。「せっかく逃がそうと思ったのに…」ヤモリが私を信頼してくれていれば、外で沢山餌を食べられたのです。しかし、私はヤモリにとって怖い存在に映ったに違いないのです。私はハッとしました。神様を怖いお方だと思っていたら、優しく差し出された手さえ、罰を与える手に見えてしまうのではないかと。また、実際にどんなに優しい親でも悪いことをした子どもに対して、怒らない親はいないのです。それは愛するが故の厳しさであるのです。ペトロの手紙は語ります。「彼らは、生きている者と死んだ者とを裁こうとしておられる方に、申し開きをしなければなりません。 ・・・万物の終わりが迫っています。だから、思慮深くふるまい、身を慎んで、よく祈りなさい。何よりもまず、心を込めて愛し合いなさい。愛は多くの罪を覆うからです。」(Ⅰペトロ4:5~8)ヤモリクン、一言だけ忠告するよ。「ウチのネコだけは気をつけろ。」