漢字の「星」は古い成り立ちを調べると「晶」の字と「木」が合わさったも
のです。古代の人は夜空に輝く星を木に成る実のように考えていたことが分か
ります。イエス様も「わたしはぶどうの木、あなたがたはその枝である。人が
わたしにつながっており、わたしもその人につながっていれば、その人は豊か
に実を結ぶ。」(ヨハネ福音書 15:5)と語られましたが、パウロは、「よこしまな
曲がった時代の中で、…神の子として、世にあって星のように輝き、命の言葉
をしっかり保つでしょう。こうしてわたしは、…労苦したことも無駄ではなか
ったと、キリストの日に誇ることができるでしょう。」(2:15-16)と自分が伝
道し、愛してやまない人々が この世界でキリストの福音によって星のように輝
いて生きること、そしてそれが自分の喜びでもあることを伝えているのです。
☆のように輝いて生きるために、パウロは、「恐れおののきつつ自分の救いを
達成するように努めなさい」と語ります。当初クリスチャンたちを迫害してい
た自分が救われたことの不思議さ、ありがたさをパウロは身をもって知ってい
ました。神様への信頼と依存をはき違えて流されるかのように生きるのではな
く、クリスチャンとして今、踏ん張る小さな努力をすることを、パウロは語っ
ています。また、同時に不平不満を言わず、神のご計画に信頼して前向きに進
む姿勢が大切だと語られています。そして小さなことに正直であること、イエ
ス様の愛の光を通して聖書を読むことが大切なのです。
この手紙を書いた時パウロは、死も覚悟しなければならないほどの状態に置
かれていました。それでも自分の苦難の中でも喜びを見出し、一緒に喜んでほ
しいと命令のように語るのです。
『地上の星』という中島みゆきさんの曲がありますが、まさに私たちは「地上
の星」です。神様は、私たち一人一人を特別な存在として生まれさせてくださ
ったのです。あなたのうちにある光を輝かせましょう。来週は召天者記念礼拝
です。先に召された方々が遺された信仰に生きる素晴らしさを、私たちも受け
継ぎたいと思います。