神さまは、クリスマスの喜びの知らせを、誰よりもまず「祝福の枠外」にい
た東方の占いを職業とする異邦人に最初に伝えてくださったことを学びました。
またルカ福音書も同様です。やはり、最初に主イエスの誕生の知らせを聞いて、
礼拝に行ったのは、他でもない、人々から蔑(さげす)まれ、本当によそよそ
しい扱いしか受けて来なかった、まさに「客間の外」で決して家の中に入れて
もらえなかった羊飼いたちでした。さらに驚くのは、この大きな喜びをもたら
す救い主がその身に帯びているしるし、ルカ福音書によれば、「布を巻いて飼い
葉おけに寝かされている幼子」という記述がありますが、この「布」とは「オ
ムツ」だと言われています。
そう考えますと、私たちが考えるような意味での栄光に満ちたお方としてで
はなくて、保護を必要とするような弱い存在として、オムツを代えてもらわな
ければならないような存在として生まれてこられたというのです。
私たちの常識を覆すかのように、飼い葉桶におむつに包まれて眠る乳飲み子
として、もっとも貧しい、弱い姿、そのような質の人間として地上に来られま
した。
普通、救い主が来られたなら、救い主ですから、救われる者よりも強いとい
うのが「常識」でしょう。でも真の救い主は違っていた。それは最も弱く、貧
しい者でも安心して近づくことが出来るように、飼い葉桶の中に、それも赤ん
坊として誕生してくださった。羊飼いが安心して近寄ることができる質の人間
としてやってきてくださったのです。そして、成人されたのち、公生涯を歩ま
れるなか、本当に人々を愛し仕える生活を送られたのです。ですから、私たち
が必要を覚える時、弱さを感じる時、優しいイエスさまに祈り求めることがで
きるのです。
「この大祭司は、わたしたちの弱さに同情できない方ではなく、罪は犯され
なかったが、あらゆる点において、わたしたちと同様に試練に遭われたのです。
だから、憐れみを受け、恵みにあずかって、時宜にかなった助けをいただくた
めに、大胆に恵みの座に近づこうではありませんか。」(ヘブライ 4:15-16)